冬でもキレイな手元で
「今年こそ断捨離をしてシンプルな暮らしを手に入れたい」と思っている方に、断捨離のコツやメリット、やり方を分かりやすく解説いたします。
ものが捨てられない方や片付けが苦手な方でも、この記事を読めば断捨離できるようになるはず!
断捨離の「本来の意味」
「断捨離」とはもともとヨガの言葉で、それぞれ下記のような意味があります。
ヨガの言葉だった「断捨離」を広めたのは、やましたひでこさんと言われています。
ものを捨てるイメージが強い断捨離ですが、本来の意味を知ると「捨てる」だけではなく、“必要なものだけを選び、執着から解放される”という意味も含んでいることが分かるでしょう。
捨てることが苦手な方も、本来の意味を理解することで「自分にもできるかも?」と思えるかもしれません。
断捨離のメリット
断捨離を行ってみると、部屋がきれいになる以外にも様々なメリットがあることに気づけます。
まずはどんなメリットがあるかを確認することが断捨離への意欲を高めるコツのひとつとも言えます。代表的なメリットを3つご紹介しましょう。
メリット1:心に余裕が生まれる
断捨離を行うことで、部屋だけではなく心もスッキリします。自分のお気に入りのものだけに囲まれている空間が作れるので、心から落ち着ける空間を作ることもできますよ。
また、自分にとって必要なものがはっきりするので、探し物をすることも減り、時間の余裕が生まれます。探し物がないというのは自分だけでなく、家族にとっても居心地のいいもの。家庭内でのストレスが減り、さらに心の余裕へとつながります。
メリット2:お金が貯まりやすくなる
「家に同じようなものがあるのについつい買ってしまった」とか「必要なものが探し出せなくて買ったものの後から出てきた」といった失敗がなくなるので、余計な出費をしなくて済みますよ。その分お金も貯まりやすくなります。
断捨離の時に不要と判断したものを売ることで、臨時収入を手に入れることも可能です。 ものにも旬があります。自分が使わないものは、旬のうちに手放すかどうかを判断しましょう。
メリット3:家事や掃除が楽になる
断捨離を行うことで必要なものが必要な分だけあり、それぞれのものが定位置に収まるようになるので掃除しやすくなります。
その他の家事も、何かものを動かしてから始めなければならないということもなく、必要なものをパッと取り出すことができるので、家事の時間を大幅に短くすることも可能です。
コツさえつかめば誰でもできる!断捨離の基本的な手順とは?
いざ断捨離を始めようとしても、どこから手を付けて良いかわからず、何度も断念した方もいらっしゃるでしょう。
断捨離は手順が非常に大切です。6つのステップで進めていきましょう! 各ステップのポイントもご紹介します。
STEP1:片付ける場所を決めスペースを確保する
一気に全てを片付けるのではなく、家の中をエリア分けしてみましょう。
キッチン・リビング・寝室といった部屋ごとでも良いのですが、引き出しの1段だけでもかまいません。 片付ける場所が決まったら、ものを出せるスペースを確保しておきましょう。
ポイント:よく使うエリアから始めること
キッチンや洗面所、玄関などは生活必需品が多いので、判断がしやすく比較的スムーズに進めることができるでしょう。また、目に見えるところがスッキリすると、断捨離が楽しくなってきますよ!
STEP2:決めた場所にあるものをいったん全て広げる
断捨離を始める時に、全体の量を把握しないまま「捨てられるものはないかな?」と探すのはNG。そのエリア全体に何があるのかを一度全て見てみることが大切です。
ポイント:全体量を目で見て把握すること
最初は少し散らかってしまいますが、出したものを1つずつ手に取ることができるので、必要か不要かの判断をしやすくなります。
STEP3:広げたものを「必要」「不要」「保留」に分ける
全て広げたものを「必要」「不要」「保留」に分けていきましょう。 必要なもの、そうでないものの基準は人それぞれですが、以下を参考にしてください。
●頻繁に使っているもの
●使う頻度は少ないけれど必ず使っているもの
●それを見ると元気になるもの <断捨離候補>
○思い入れがあるけど壊れてしまったもの
○まだ使ったことがないもの
○1年以上使っていなくてすぐにまた手に入れられそうなもの
手放すとなると途端にもったいなく感じてしまいがち。もしかしたら使うかも……と思うものでも「本当に必要になったらまた手に入れよう!」と思えば、処分しやすいかと思います。
また、思い入れがあっても壊れてしまい使えなくなったものは、修理できない場合には処分を検討してみてくださいね。
ポイント:1分以内に判断できなかったものは「保留」にすること
例えば制限時間を1分間と設定して、その制限時間で考えてすぐに「不要」と判断できなかったものは保留として残しておきましょう。後悔しないように自分の気持ちを大切にしてください。断捨離は、自分の気持ちを見つめ直す行いでもあります。
STEP4:「必要」なものをジャンル分けして収納する
自分やご家族にとって必要でこれからも残すと決めたものは、しっかりと定位置を作ってあげることが大切です。そのためにまず行うのはジャンル分け。
ポイント:必要と判断した理由によって場所を分けること
まずは使用頻度が「高い・低い」でものを分けていくとやりやすいです。
よく使うわけではないけれど思い入れのあるものは、実際に使うエリアに置かなくてもOK。「マグカップであれば台所」といった概念にとらわれずに収納しましょう。「よく使う引き出しの中にはよく使うものだけにする」というのを意識してみてください。
STEP5:「不要」なものを処分する
不要と判断したものを処分する方法を考えていきましょう。処分の方法には主に下記のような手段があります。
・地域のルールに従ってゴミとして出す
・不用品回収の業者に依頼する
・フリーマーケット・フリマアプリ・リサイクルショップを利用する
・家族や親しい友人に引き渡す
フリマアプリは、利用したことがない方にとってハードルが高いかもしれません。ですが、今はスマホで写真を撮って簡単にアップすることができますし、アプリを通せば安全に取引することができますのでおすすめです。
ポイント:処分の期限を決めること
誰かにあげよう、アプリで売ろうなど手放し方を考えてみてもスムーズに行かない場合があります。そんな時は「いつまで」という期限を決めてください。
決断できたら、早めに家から出すことを考えたほうが良いでしょう。
STEP6:「保留」をどうするか考える
STEP3で「保留」に分別したものは、時間を置いてもう一度考えてみる必要があります。おすすめの期限は半年~1年後。もう一度保留としていたものを手に取り、必要かどうかを考えてみましょう。
ポイント:無理に捨てようとしないこと
思い出が詰まったものや、もう一度見ても元気が出るものは、無理に捨てようとしなくても大丈夫です。それらを保管する場所を確保して収納しておきましょう。
ただし、1年の期間中に一度も思い出さなかったり使わなかったりしたものは、もう一度冷静に考えてみてくださいね。
代表的な「捨てられない」アイテム別・断捨離のコツとは?
よく「捨てられない……」というお悩みを聞くアイテムをご紹介し、それぞれのコツをお伝えします。
コツ①:絶対に持っていなければいけない服の量を把握する
冠婚葬祭などフォーマルな時にしか着ないけれど、残しておかないといざという時に困る服や靴、バッグがありますよね。
それは断捨離しないものとしてキープしておくことが必要です。まずは絶対残すというものを把握し、そのための場所は確保しておくと良いでしょう。
コツ②:実際に着てみる
それでも少し迷う場合には、実際に洋服を着たり靴を履いたりしてみましょう。
当時の自分が着ている姿を思い浮かべると「また着るかも」と思えるものでも、実際に今着ると「今の自分のスタイルとは違うな」と実感することがあるはずです。
だいたい1年くらい着なかったものは、その時点でもう一度試着してみると断捨離の良いきっかけになりますよ。
コツ③:「高かった」と思うものは査定
服やバッグで多いのは「高かったから」という理由で手放せないもの。
高いという理由だけで手放せないものは、一度査定に出してみてください。時間が経つほどその価値は減っていきます。今現在の価値を目の当たりにしてみると、考え直すきっかけになるでしょう。
コツ①:必要な部分だけ保管する
「全ページではないのだけど、このページが気に入っていて捨てられない」という雑誌はスキャナーを使ってその部分だけを保管することも可能です。どうしても残したいという方はそのページだけ切り取りファイリングしてもOK。
また、もし読みかけのまま放置している本や雑誌があれば、読んでいない部分だけ保管したり処分を検討してみたりしても良いでしょう。
コツ②:資源回収日にリマインダーを
捨てる決心はついていても、資源回収の日をつい忘れてしまう、という方はカレンダーに書いておく、リマインダーアプリを使用するなど工夫しましょう。 前日や当日の朝、絶対忘れないようにすることが大切です。
コツ③:買い取りの方法を調べる
本を売りたいけれど重くてお店まで運べないという方は、段ボールに詰めて集荷依頼をするだけの宅配買い取りや、出張買い取りという便利なサービスもあります。 まとめて売ることができ、スッキリとした空間が残りますよ。
コツ①:「読んだらすぐ捨てる」「期限がきたら捨てる」「保管する」に分ける
書類として一括りにしてしまうことも多いですが、しっかり分別すると意外と捨てられる書類が多いことに気づけます。
封筒ごと保管しているものは、まず封筒から出してみると実は不要なチラシや案内が入っていることも。
書類を受け取ったらすぐに封筒から出し、分類をして「読んだらすぐに捨てる」書類だけでも処分することが習慣化できると、日頃の断捨離のトレーニングにもなります。
コツ②:取扱説明書がインターネット上にないか確認する
ついつい溜めがちになってしまう取扱説明書ですが、最近のものはインターネット上でも公開されています。
今ある説明書を検索してみて、ネットに載っているものは処分を検討しても良いでしょう。
どうしても捨てられない人でも断捨離はできる!
どうしても捨てるのが苦手という方は、もっともっと小さな範囲から断捨離をしてみて、少しずつ慣れていくと良いでしょう。
例えば「食品」や「薬」などから始めて見るのはいかがでしょうか? 捨てる基準が賞味期限や使用期限といった日付で明確になるので、さくさくと進めやすいかと思います。
今回ご紹介したコツさえつかめば、誰にでも断捨離を行うことができます。決して難しいことではありません。
断捨離はついついものを「捨てる」ということばかり注目しがちですが、家の中にあるものが自分にとってどんな存在なのかをもう一度考え直すチャンスです。
普段何気なく使っているものが実は自分にとって元気をくれる存在だったと思ったら、無理に捨てる必要はありません。その大切なものに居場所を与えられるようにしてみましょう。
ぜひ居心地の良い空間を作るために、断捨離を始めてみてくださいね。
綾部奈美 お片付けサービスGoodwaveの代表 整理収納アドバイザー1級、住宅収納スペシャリスト、整理収納教育士、企業内整理収納マネージャーなど様々な資格を取得し、ひとりひとりのライフスタイルにあった片付けをご提案。多くの家を「笑顔でいれる癒される場所」に変えるアドバイスを届けています。
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