冬でもキレイな手元で
毎日肌に触れるものだから、清潔に保ちたい布団。天日干しだけでは取れない汗やニオイを除去するにはお洗濯が一番ですが、家では洗えない…とあきらめていませんか?実は家庭で洗える素材のものもあり、正しく洗えば羽布団もふわふわに!家庭での布団の洗濯方法についてチェックしてみましょう。
自宅で洗える布団って?
まずは取り扱い絵表示をチェック!
取り扱い絵表示に、洗濯機マークや手洗いマークがついていれば家で洗ってもOKです。一方、水洗い不可のマークがついている場合は、家庭での洗濯は不可。クリーニング店におまかせするのがベターです。
洗濯絵表示についてはこちらをチェック。
布団の大きさをチェック!
洗濯機で洗う場合は、布団が洗濯機に入ることが必須条件。洗濯機の7~8割くらいで収まるようなら洗濯機で洗えます。目安としては、容量が7kg以上のファミリーサイズの洗濯機なら、ダブルサイズの敷パッドやセミダブルの肌掛け布団がOK。容量が5kg程度の1~2人暮らし用の洗濯機なら、シングルサイズの敷パッドや肌掛け布団までが精一杯でしょう。もし、それ以上の大きさの布団ならば、浴槽での踏み洗いがおすすめです。
素材によっては洗濯が難しい場合も
素材が、ポリエステルやアクリルなどの化繊であれば問題ありませんが、ウレタンや羊毛100%の布団は難しいでしょう。
羊毛は水に濡らしてこすると縮みの原因になるため、洗濯機ではなく浴槽での踏み洗いがベター。
ウレタンは中身がスポンジ状になっていて水を吸ってしまうため、乾燥が難しく水洗いには適しません。
羽毛布団は基本的に洗濯OKですが、生地がシルクの場合は洗うと傷めてしまう可能性があります。
ダニ対策もしっかりと!
お布団のお洗濯で気になるのがダニ。ご家庭でのお洗濯でもしっかりとダニ対策をとっていきましょう。
お洗濯でアレルゲンを取り除く
アレルギーの原因となるダニのフンや死骸は水溶性の汚れ。洗濯することで取り除くことができます。シーツや布団カバーは定期的に洗濯してキレイにしておきましょう。
熱でダニ退治!
フンや死骸はお洗濯で取り除けますが、ダニの生命力は強く、洗濯機にかけるだけでは生き延びる種類も。しかし、ダニは高温に弱いので乾燥機にかけたり、布団乾燥機の使用、またはお布団にアイロンをかける、などの対策で退治することができます。
ダニの発生を防ぐ
ダニは一度退治しても、ダニの好む環境があればまた発生してしまいます。お布団を定期的に干したり、寝室や収納場所の風通しをよくすることで、ダニが発生しにくい環境を維持できるよう注意してみましょう。アリエールのダニよけアイテムも活用してみて!
どのくらいの頻度でお洗濯するべき?
あまり頻繁に洗ってしまうと生地や詰め物が傷んでしまう可能性があります。タイミングとしては布団の衣替えの時期に合わせて、使った布団をしまう時や、しまっていた布団を使い出す時にお洗濯するのがよいでしょう。
布団を洗う際に必要なものは?
「さらさ」や「ボールド」などの中性洗剤
洗剤は水に溶けやすい液体洗剤がおすすめ。特に羽毛布団は、アルカリ洗剤を使うと油分を取りすぎてしまい、ふわふわに仕上がりません。中性の「さらさ」や「ボールド」が適しています。寝具用の洗濯ネット
布団をそのまま洗濯機に入れてしまうと、生地がこすれて破れてしまうことも。布団が入る大きな洗濯ネットは必須です。布団を干せるスペース
布団を洗ったあと、乾燥が不十分だとカビやニオイの原因に!できれば、布団を広げて陰干しできるスペースがあるのがベターです。乾燥機を使用する場合は、かなりの大型でなければ、生地がこすれて傷みの原因になってしまいます。
ベビー布団のお洗濯
洗濯表示によっては洗っても大丈夫!
小さなお子さんのいるご家庭では、汗や吐き戻しで汚れてしまいやすいベビー布団のお洗濯も気になりますよね。ベビー布団も大人用と同じく、洗濯機マークや手洗いマークがついていれば家で洗っても大丈夫です!生地の傷みを抑えるために洗濯ネットに入れて、手洗いコースなど回転や水流がやさしいコースでお洗濯しましょう。
洗剤は中性洗剤を。
洗剤も大人用と同じく中性洗剤を使えば問題ありませんが、「できるだけ赤ちゃんのお肌にやさしい洗剤を使いたい!」という方には、蛍光剤・漂白剤・着色料無添加の「衣料用洗剤 さらさ」がおすすめ!シミや汚れが目立つ部分には、洗剤を直接垂らしてポイント洗いしてください。
ベビー布団の洗濯の頻度は?
汚れ具合などにもよりますが、月2〜3回程度がお洗濯の目安です。ただし、布団カバーやシーツはできるだけ毎日洗うのがベター。また、カビやダニの原因となる湿気対策として、週2〜3回程度、こまめに干すことも重要です。
洗濯機での布団の洗い方
洗濯機に布団が入る場合は、洗濯機で洗ってOK。以下の手順を守って脱水まで一気に行いましょう。
<How to>
布団を洗濯ネットに入れる
洗いたい布団を、寝具用の洗濯ネットに入れます。まず縦方向に3つ折りにしてから、くるくると中の空気を抜きながら巻いて入れるときれいに収まります。
CHECK
中が綿素材の場合は、洗うと綿が偏ってしまうので、ひもで3箇所くらいを縛って、よれを防止しましょう。
洗濯機に水を張り、洗剤を溶かす(ドラム式では不可)
布団を入れてから洗剤を入れると、洗剤が全体に行き渡らない可能性があります。また、洗剤が布団に直接かかってしまって色落ちの原因にも。洗濯槽にある程度水を張り洗剤をよく溶かしてから布団を入れると安心です。
CHECK
水温はぬるま湯が原則! 羽毛布団だと50℃以上になるとダウンボールが油脂分を失ってしまい、羽毛がペタッとなってしまいます。
布団や毛布洗いコースで洗濯
布団や毛布洗いコースがない場合は、大物洗い、手洗いコースなどを選択してください。通常のコースしかない場合は、洗濯時間は6分程度、すすぎは2回、脱水は6分前後が目安です。
CHECK 洗濯機に入れてからの「浸け置き洗い」のおすすめ
ぬるま湯に洗剤をよく溶かした液剤の中へ布団を入れ、少し洗濯機を回して布団の中まで水分を行き渡らせたら一旦「停止」に。そのまま10分程放置した後、再びスイッチONで通常の洗濯を開始します。これにより、洗剤成分が汚れを「落ちやすく」してくれるので、汚れ落ちが断然違ってきます。
浴槽での洗い方
<参考記事>
図解入りの洗い方はコチラから
洗濯機に布団が入らない場合は、浴槽で踏み洗いをします。
<How to>
シャワーで表面の汚れを洗い流す
最初にシャワーで表面についたホコリや汚れをさっと洗い流します。その後、浴槽の縁にふとんをかけて、浴槽に水を張り、洗剤を入れてよく溶かします。まんべんなく踏み洗い
洗剤がよく溶けたら布団を浴槽に入れて、上からまんべんなく足で踏んで洗います。洗い終えたら水を流して、真水を入れながら踏んですすぎます。2~3回水を入れ替えてこれを繰り返せば、すすぎ完了です。浴槽の縁にかけて水を抜く
水を吸った布団はかなり重くなっています。干す前に浴槽の縁に布団をかけて、中に含んだ水をできるだけ抜いておきましょう。だいたい1時間くらいが目安です。
しっかり干すことがふわふわに仕上げるコツ!
脱水した布団は、しっかり乾燥させなければ、カビやニオイの原因に!正しい干し方で、ふわふわの仕上がりを目指しましょう。
<How to>
布団はM字型にかける
布団を天日干しするときのように竿にかけてしまうと、水分の重みで中の素材が偏ってしまうことも。2本の竿にまたがるようにM字型にかけると、重みが軽減され乾きも速くなります。羽毛布団の場合は、数時間置きにぽんぽんと布団を叩くようにすると、固まった羽毛がほぐれて、ふんわりと仕上げることができます。
陰干しできない時はカバーとなる布をかけて!
布団は陰干しするのが一番ですが、それが無理なら上から布で覆って、直射日光による色落ちを防ぎましょう。
天気予報をチェック!
布団の乾燥には時間がかかります。特に踏み洗いをして脱水機にかけられなかった布団を外に干す場合は、洗濯当日から2~3日後までの天気予報をチェックして、連日干せるよう雨の心配がない日を選ぶようにしましょう。
乾燥機を使うときは、こまめに布団を動かして!
大型の乾燥機がある場合は、乾燥機に入れて乾燥させてもOK。ただし高温はNG。低温設定で、こまめに布団を動かして乾燥させましょう。羽毛布団を乾燥させる際には、テニスボールを一緒に入れると、ボールが跳ねる度に羽毛をほぐしてくれるので、ふんわりと仕上がります。
●監修:中村 安秀
「クリーニングショップ中村」(大阪)店長
https://cl-nakamura.com/