冬でもキレイな手元で
飲食物のシミなどは、つけた瞬間の対応が重要なポイントなので、シミ取りの対応法を覚えておくこと! そして、高い洗浄力と染みついたニオイまでもスッキリ落とせる洗剤がオススメです。
シミがついた! 慌てて、やってはいけない3つのこと
水で濡らしたタオルなどで、こすらない!
布に水分を含ませると、繊維を構成する糸の「より」が緩み、この状態でこすってしまうと繊維を毛羽立たせてしまったり、繊維の奥に汚れが入り込んでしまい、逆に落ちにくくなることも。
シミがついた応急処置は、乾いた布やティッシュペーパーなどでそっと汚れをつまんでおくことです。このとき水分は吸収されるので、それ以上広がることはありません。
たんぱく質は熱湯で洗わない!
血液や卵白などのたんぱく質は、お湯で凝固してしまうので、ぬるま湯もしくは水で処理しましょう。
おしぼりでふかない!
レストランなどで出されるおしぼりには、消毒のための塩素系成分が含まれていることがあります。塩素は漂白効果があるため、デリケートな衣類を脱色してしまうことがあります。
<皮脂や泥などの汚れを落とす2つの方法>
つけ置き洗い
水性・油性どちらの汚れも落とす性質の台所用中性洗剤なら、たいていのシミ抜きに対応できるはず。洗剤をつけるとき、綿棒や歯ブラシなどを使えば汚れにピンポイントに塗布できるのでオススメ。また、油性汚れにはクレンジングオイルも効果的。
まずは洗濯絵表示をチェック!
シミ抜きができるかどうか、洗濯絵表示で水洗いの可否を確認しましょう。ドライのみなら、家庭でのシミ抜きはやめて、クリーニング店に相談を。
色柄物の色落ちチェックを忘れずに!
衣類の裏側など目立たない部分に洗剤をつけて、色落ちしないか確認を。
シミ抜き時の裏移り予防をしっかりと!
シミ抜きをする部分の裏側に(衣類の内側)、ティッシュや汚れてもOKなタオルなどを当てて、裏移りを防いでおきましょう。
シミ抜きした衣類は、すぐに丸洗いを!
シミ抜き後の輪ジミ防止のために、すぐに洗濯機または手洗いで、丸洗いしておきましょう。
日常でつけてしてしまいがちなシミを落とす方法
日常生活の中で、うっかりつけてしまいがちな食べ汚しや泥汚れなど。シミになってしまい、今まで諦めていた汚れを落とす方法を覚えておきましょう。
<How to 1>食品のシミ
油類のシミ(市販のたれやドレッシングなどの油脂を含むものも)
「油のシミは油で落とす」のが有効。油汚れに強い台所用中性洗剤とメーク落としのクレンジングオイルを使えば、手軽に油のシミを落とせます。
クレンジングオイルをつけた歯ブラシなどでシミ全体をたたいて、まずは油分を取り除く。
キレイに洗った歯ブラシに台所用中性洗剤をつけて、1の上からたたいていく。
※注意! 汚れ部分をこすると繊維が毛羽立ったり、傷む可能性があるので避けましょう。ぬるま湯でシミ部分をもみ洗いをした後、洗濯機で通常の洗濯を行う。
ミートソースのシミ
油分以外の様々な成分が入ったミートソースのシミは厄介なもの。台所用中性洗剤とメーククレンジングオイルでも落ちない場合は、漂白剤を使いましょう。
クレンジングオイルをつけた歯ブラシなどでシミ部分をたたいて、まずは油分を取り除く。
クレンジングオイルがミートソースになじんで、浮き出てきたシミ部分をヘラでこそげ落とす。 1・2を2~3回繰り返す。
シミが薄くなってきたら、キレイに洗った歯ブラシに台所用中性洗剤をつけて2の上からたたき、ヘラでミートソースの汚れをこそげ落とす。これを2~3回繰り返す。
ぬるま湯でシミ部分をもみ洗いを行う。この時点で、シミが落ちていない場合は漂白剤に浸けこんだ後、洗濯機で通常の洗濯を行う。
※漂白剤は、洗うものが色柄物の場合は、液体酸素系漂白剤を使いましょう。
コーヒー&紅茶のシミ
コーヒーのシミには台所用中性洗剤で対処を。お茶やビール、清涼飲料水なども、後から黄色くシミになることがあるので、すぐに同様の処置を行っておきましょう。
汚れた衣類を裏返し、シミの部分にタオルを敷いておく。
台所用中性洗剤をつけた歯ブラシなどでシミ全体をたたいて、シミをタオルに移していく。タオルをずらしながら2~3回繰り返す。
大方のシミが落ちたら、ぬるま湯でもみ洗いをして、洗濯機で通常の洗濯を行う。
<How to 2>ビューティーアイテムのシミ
口紅のシミ
着替えの時など、うっかり目立つ部分につけてしまう口紅。綿棒とクレンジングオイルでしっかり落とせます。
衣類の表が見えるように置き、シミの裏側にタオルなどを敷いておく。
クレンジングオイルをつけた綿棒で、シミ部分を撫でるようにして汚れを綿棒に移していく。綿棒を取り替えながら、綿棒への色移りがなくなるまで繰り返す。
2の衣類を裏返し、シミの下にタオルなどを敷き、クレンジングオイルをつけた歯ブラシなどでシミ部分をたたく。これを続けていくと、口紅の色が薄くなってくる。
シミの色が薄くなったら、台所用中性洗剤をつけてもみ洗いをして、洗濯機で通常の洗濯を行う。
マニキュアのシミ
油脂を溶かす成分が入った除光液は、爪だけでなく、服についたマニキュアを落とすのにも使えます。ただし、素材によっては、生地を傷めることもあるので素材の確認を忘れずに!たとえば、アセテート、トリアセテートを含んでいると溶けてしまいます。
衣類の表が見えるように置き、シミの裏側にタオルなどを敷いておく。
除光液をつけた綿棒でシミを撫でるようにして汚れを綿棒に移していく。綿棒を取り替えながら、綿棒への色移りがなくなるまで繰り返す。
2の衣類を裏返し、シミの下にタオルなどを敷き、除光液をつけた歯ブラシなどでシミ部分をたたく。これ続けていくと、シミが薄くなってくる。
シミの色が薄くなったら、台所用中性洗剤をつけてもみ洗いをして、洗濯機で通常の洗濯を行う。
<How to 3>子どもがよくつけるシミ
泥はね・泥汚れのシミ
泥汚れには、油性のアスファルトなど様々な成分が含まれているので、台所用中性洗剤が有効に。泥そのものは水に溶けない不溶性の汚れなので、繊維の中に入り込んだ汚れをかき出すのに、固形石けんを使うのがポイントです。
まず汚れ部分をはたいて落とせる泥などを落とし、次にもみ洗いの要領で汚れを落としておく。
乾いた歯ブラシなどでさらに汚れを落としていき、汚れの裏側にタオルなどを敷く。
泥汚れ部分に水を垂らし、固形石けんをすりこんでいき、ヘラで生地を傷めないようにこすります。汚れを「かき出す」イメージで。
大方の汚れが落ちたら、ぬるま湯でもみ洗いをして、洗濯機で通常の洗濯を行う。
※泥汚れは不溶性の汚れなので、漂白剤は効果がないと考えましょう。
監修:中村 安秀
「クリーニングショップ中村」(大阪)店長
https://cl-nakamura.com/