冬でもキレイな手元で
一見、きれいに見える洗濯槽。しかし見えない洗濯槽の裏側には汚れがこびりついている……なんてことも!?
せっかく洗濯しても洗濯槽が汚れていたら、衣類にもその汚れが付着してしまうかもしれません。
しかし、実際のところ洗濯槽の掃除の仕方がよくわからない、時間がかかって面倒くさいのでは?と思って、あまり洗濯槽を掃除できていない人もいるのでは?
今回は洗濯槽の汚れの原因や洗濯機全体の掃除の方法、汚れを防ぐための対策について紹介します。
洗濯槽の汚れの原因
洗濯機の代表的な汚れは、主に5つが挙げられます。
・石鹸カス
・水アカ
・カビ
・ホコリ
これに湿気がプラスされることで、汚れがより洗濯槽に付着しやすくなってしまいます。
乾燥していれば払えばホコリはすぐに取れますが、湿気のせいでホコリが洗濯槽にベッタリとくっついてしまうことも……。そのため、湿気には十分注意する必要があります。
しかし洗濯機を使用していない時は蓋を開けて、洗濯槽を乾燥させれば良いというわけでもありません。蓋を開けていることで逆に外からホコリが入ってしまい、汚れの原因になることもあるからです。
洗濯槽を掃除しないことで起こる問題
洗濯槽を掃除しないと様々なトラブルにつながる場合も。洗濯槽に蓄積した汚れや増殖したカビ・雑菌はもちろんのこと、あるいは目には見えない汚れや雑菌が衣類に付着して、知らず知らずのうちに吸い込んでしまう恐れもあります。
さらに洗濯槽が汚れていると嫌なニオイの原因になったり、最悪の場合、洗濯機の故障や動作不良を引き起こすこともあります。
洗濯槽の汚れの判断基準は?
洗濯するたびに黒い付着物がついていたら、すでに洗濯槽が汚れているというサインです。しかし洗濯槽がきれいに見える場合は、汚れているかどうか、どうやって判断すればいいのでしょうか。
それは、カビや雑菌等のニオイで洗濯槽の汚れを判断できます。
・新しいタオルなのに数回使っただけで生乾き臭がする
・普段使っているタオルのニオイを嗅いでみたら嫌なニオイがした
このような経験があったら洗濯槽の汚れを疑いましょう。
汚れた洗濯機を使い続けると、洗濯物から悪いニオイがするだけでなく洗濯機自体が故障しやすくなります。
洗濯槽を清潔に保つことは衣類の衛生的な面だけでなく、洗濯機の寿命を延ばすことにもつながるので大切なことです。
洗濯槽の掃除の頻度はどのくらい?
洗濯槽の掃除頻度は、月に1回が理想的。ただし、使用状況や環境によって頻度は変わってきます。
例えば、大家族で洗濯の回数が多い場合や、1日に2〜3回洗濯するご家庭では、湿気がこもりやすく洗濯槽が汚れやすい状態に。このような場合は、月に2回ほど洗濯槽の掃除を行うと良いでしょう。
また、梅雨時のように湿度が高い季節も、汚れやカビが発生しやすいため月に2回ほど掃除したほうが安心です。
「洗濯機を購入して10年経つけれど、掃除をしたことがない」という方は、プロの手を借りたほうが良いかもしれません。洗濯機を分解し、しっかりと汚れを落としてくれるので、隅々まできれいになることもあるからです。
使用状況などにより、どこまできれいになるか難しいため、買い替えが必要となる場合もあることも念頭に置いておいてください。そうならないためにも、普段から洗濯槽をきれいにしておきたいものですよね。
洗濯槽の洗い方
洗濯槽は掃除したほうがいいとはわかっていても、実際にどうやったらいいのでしょうか?
洗濯槽の掃除と聞くと「時間がかかり、面倒だ」というイメージを持つかもしれません。しかし基本のポイントさえ押さえてしまえば、さほど手間のかからない作業です。
① 洗濯機付属の細かいパーツを外して洗浄
まず、洗濯槽をきれいにする前に、洗濯機の細かいパーツはすべて取り外して洗います。
洗剤投入ケース(全自動洗濯機の場合)
ゴミ取りネット
乾燥フィルター
排水フィルター
これらの部分は汚れが溜まりやすく、特に柔軟剤や洗剤のカスが固まっていることがあります。
パーツの洗浄の仕方
(1)取り外したパーツは、バケツや洗面器にぬるま湯を張り浸けます。汚れの原因が洗剤やホコリなので、洗剤を使う必要はありません。
(2)ぬるま湯で汚れが浮き上がったら、そのまますすげば汚れを落とすことができます。
(3)すすぐだけでは取れない頑固な汚れは、いらなくなった歯ブラシで優しく擦り洗いしましょう。
② 洗濯槽を洗う洗剤の選び方
【汚れが少ない場合や新しい洗濯機の場合】
市販の洗濯用洗剤で洗っても十分汚れを落とすことができます。これは普段の洗濯にも使えるため、コストパフォーマンスが高い点が魅力です。
【汚れが多い、もしくはカビが気になる場合】
塩素系漂白剤を使用しましょう。塩素系はカビ菌を分解・除去する効果が高く、特に頑固な汚れやカビに適しています。ただし、すすぎ不足だと衣類の色落ちにつながる可能性があるためしっかり洗い流しましょう。
【注意点】
・酸素系漂白剤は泡立ちが良いので、泡による水漏れや排水トラブルにつながる場合があります。使用の際は注意してください。
・洗濯槽専用の洗剤を使用する場合は、洗濯機メーカー推奨品を選ぶと安心です。
【避けたほうが良い洗剤】
クエン酸や重曹は洗濯機の金属部分を傷める可能性があるので、基本的には使わないようにしたほうがいいです。
③ 意外と簡単!洗濯槽の洗い方
(2)洗剤を入れる
洗濯槽に適量を守って洗剤を投入。具体的な量は各メーカーの説明書を参考にしてください。
(3)洗濯機を回す
洗濯槽洗浄コースがある場合は、それを選択。通常モードを使う場合、最初は短時間のモードで試すのがおすすめです。洗濯機を回し終わった後に汚れが多く浮いてきた場合は再度洗いましょう。
(4)洗浄後は乾燥させる
洗浄が終わったら、フタを開けて洗濯槽をしっかり乾燥させてください。湿気を防ぐことで清潔な状態を保てます。
洗濯槽を掃除している間に洗濯機もお掃除!
洗濯槽を掃除している間に、洗濯機の表面部分を拭き掃除すれば洗濯機の中と外を同時にきれいにできてタイパ効果が抜群です。
【洗濯機の掃除に便利なアイテム】
●軍手を活用
軍手を手にはめて指先を使うと細かい部分まで簡単に掃除ができます。作業後はそのまま使い捨てにしてもOK! ゴムの隙間などの細かい場所は、人差し指で撫でるように拭き取って汚れを落としてください。
●歯ブラシや綿棒
歯ブラシは小回りが利くので、パッキンの隙間や細部の汚れをしっかり落とせます。綿棒を使う場合は、少し硬めの素材を選ぶと、綿がほつれにくく掃除もしやすいですよ。
ホコリや髪の毛が溜まりやすい「洗濯パン」の掃除方法
「洗濯パン」とは、洗濯機を支える台のことです。
洗濯パンはホコリや髪の毛がたまりやすい場所なので洗濯機やその周りを掃除する際は、洗濯パンは最後に掃除するのがポイントです。
なぜなら洗濯槽や洗濯機全体を掃除する際に発生したホコリや汚れは、洗濯パンに落ちることが多いから。最後に掃除することで効率よく仕上げることができます。
乾いたホコリには、ドライタイプの掃除シートがおすすめ。ホコリをしっかり吸着できるので、簡単に拭き取れます。
一方、湿気が多い洗濯機周辺では、ホコリが湿気を吸って重たくなり、洗濯パンに付着している場合もあります。
その場合は、水分や洗剤が含まれているウエットシートを使うと便利です。ウエットシートで汚れをふやかしながら拭き取れば、頑固な付着物も取り除けます。
洗濯をしていると洗濯パンが湿ることもありますが、掃除の際にドライシートとウエットシートを使い分けることで、より清潔な状態を保てます。
つい見落としがちな場所ですが、洗濯のついでにさっと拭いて掃除しておくと清潔に保つことができます。
洗濯槽をきれいに使い続けるコツ
日々のちょっとした手間で、洗濯機を清潔に長く使い続けることができますよ。
1. 汚れた衣類を放置しない
洗濯機の中を「かご代わり」にするのは避けましょう。汚れた衣類を放置することで、雑菌が繁殖しやすくなります。洗濯はできるだけ早めに行うことをおすすめします。
2. 洗剤の適量を守る
洗剤を必要以上に使うと、溶け残りが洗濯槽に蓄積し「洗剤カス」の原因になります。使用量の目安を確認し、適切な量で使用することが大切です。
3.洗濯物のホコリをあらかじめ取る
洗濯する前に衣類のホコリや汚れを取っておくと、洗濯機が汚れるのを防ぐことができます。
4.屋外設置の洗濯機はカバーをつける
もし屋外に洗濯機を置いている場合は洗濯機カバーを使いましょう。 洗濯後は蓋を開けて乾燥させ、その後カバーをかけることで雨やホコリを防げます。一人暮らしなどで頻繁に使用しない場合は特に有効です。
カバーが面倒な場合は、不要なレジャーシートを上にかけ、その上に重しを置いて飛ばないようにすると手軽にホコリを防げます。
5.洗濯機周りも掃除する
洗濯機の周りにホコリやゴミが溜まっていると、それらが洗濯槽内に入り込んで汚れの原因となる可能性があります。定期的に清掃して、清潔な状態を保ちましょう。
こうした作業を習慣化することで、洗濯機を長く清潔に使い続けることができます。何かのついでに済ませてしまえば、手間や心理的負担が軽減されて続けやすいですよね。
洗濯槽がキレイになると洗濯物も気持ちよく洗えて気分爽快に♪
洗濯槽の掃除は面倒くさいからと、日々の忙しさから後回しにしがち。けれども、掃除をしないことで洗濯物の汚れがなかなか取れなかったり、あるいは悪臭がしてしまったりと困った事態になってしまうかもしれません。
可能な限り手間と時間を減らす近道は定期的に洗濯槽を掃除することです。ですが、日頃のちょっとしたお手入れの工夫次第で洗濯槽の掃除もかなりラクなるので、ぜひ試してみてくださいね!