冬でもキレイな手元で
気に入って買った、大切な一着。お手入れ方法まで知っておくことで、オトナの着こなしはもっと輝きます。
日々、自分の手でケアしていくことで、愛着もわき、服もきっと長持ちしてくれるはず。衣類ケアのプロ・古田陽祐さんに、目からウロコのお手入れ方法を教えていただきました。
理屈と手順を知れば、お手入れは楽しくなる!
服を長く、美しく保つために、ご自宅でできることはたくさんあります。ついてしまった汚れやシミも、汚れを落とすための理屈を知り、手順を覚えれば、ご自宅にある洗剤できれいに落とすことができます。
また、自分の手で衣服をケアすることで愛着がわき、もっとケアが楽しくなっていくことでしょう。汚れがスムーズに落ちて、お手入れが楽しくなるコツを伝授します!
素敵な服を、ずっと長持ちさせる“7つの極意”
①服を買うときには、お手入れ方法もチェック
服を買う時には、お手入れ方法まで確認しましょう。素材ごとに洗い方は変わります。水洗いできるのか、ドライクリーニングできるかといった洗濯表示をチェックしてください。
木綿、麻、ポリエステル、ポリウレタン
【家庭で洗濯しにくい素材】
シルク、レーヨン、皮革製品、混紡素材
その場でわからない場合は店員さんに相談するといいでしょう。
②汚れを見極めることが、キレイへの一歩
服につく汚れには、さまざまな種類・性質があります。お醤油やコーヒー、ワイン、汗などは水溶性で、ドレッシングやマヨネーズ、皮脂、口紅やファンデーションなどは油性です。血液や乳製品などはたんぱく系の汚れです。
洗濯は小さな科学と思って、汚れの性質や成分に合った洗濯方法を知り、実践すれば、汚れ落としはぐんと楽になり、ダメージも最低限に抑えられて長持ちします。
③洗濯前のひと手間で、ぐんとラクに
襟や袖などは、人目に触れにくい部分ですが、汚れてしまうとなんとなく着たくなくなるもの。気づいたらお手入れするようにしましょう。
襟や袖の皮脂よごれは、洗濯機に入れる前に、台所用洗剤を付けて、洗濯用ブラシでこすると落とせます。くつ下やタイツのつま先などの頑固なよごれも、洗剤を水に溶かし、もみ洗いをすると効果的です。
④すばやく落として、ずっと美しく
どんな汚れも、時間がたつとなかなか落ちません。できるだけはやく対処しましょう。
食事や飲み物などをこぼしてしまったら、すぐに濡れたタオルやティッシュでたたき、汚れをにじませておきます。
汗をかきやすい季節では、Tシャツなどの汗ジミは、放っておくと酸化して変色してしまいます。2週間以内に対処しましょう。ペーパータオルを丸めて、脇や襟などの汗をかいた部分の内側に入れ、表側から濡れタオルでたたいてペーパーに出し切ります。
⑤水の“温度”を変えて、汚れを落とす
お風呂に張ったお湯をちょっと分けてあげる、または温水機能のある洗濯機を使ってみてください。汚れは水に溶けにくく、お湯と洗剤が合わさることで落ちやすくなります。
黄ばんでしまった白いシャツなども、洗剤を入れてお湯でグツグツ煮ると、黄ばみの原因である酸化した石鹸カスが落ち、買いたての白さが戻ります。ぜひ一度、やってみてください。
⑥コツを知って、アイロンがけ上手に
アイロンがけが億劫という方もいらっしゃるかもしれません。でも、コツさえわかればキレイに仕上がります。ポイントは3つ。
スチーム式のアイロンか、霧吹きを必ず使うこと。アイロンの熱のみではしわは伸びにくいためです。
<Point2>
かける前に、手でしわを伸ばし、型を整え、服本来の形を作っておくこと。
<Point3>
袖などの細部から始めて、最後に前身ごろなどの目立つところにかけること。
こうするとキレイに仕上がり、アイロンがけが楽しくなります。
⑦信頼できるクリーニング屋さんを見つける
自宅でお手入れできない服や、お手入れで困った時に、相談にのってくれるクリーニング屋さんを見つけておきましょう。
ご自分でのお手入れと、ずっと付き合えるクリーニング店を上手に使い分けることで、洋服はずっといきいきしてくれるでしょう。
「レジュイール」から皆さんへのメッセージ
服がキレイになる手順と理屈を知り、その気持ち良さを実感できれば、お手入れは“手間”ではなく“楽しみ”に変わります。
一着一着に愛情を込めて接していけば、服は必ず応えてくれるはず。ぜひ、お手入れを楽しんで、素敵な着こなしを楽しんでください!