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股関節を柔らかくする7つの簡単ストレッチ!腰痛やひざ痛の改善にも

股関節はよい姿勢を保ち、下半身の動きをスムーズにしてくれます。 股関節が硬いと姿勢の乱れや腰・膝痛、むくみ、体力低下につながることも。

逆に柔らかければ姿勢が自然とよくなり、腰や膝への負担が減って、体力アップやむくみの改善などが見られ良いことずくめ!

もし運動不足に感じていたり、姿勢を正しくしたいと思っていたら、股関節が硬くなる原因や、効果的に股関節を柔らかくするストレッチのやり方をぜひチェックしてみてください。

股関節とは

骨盤と太ももの骨の接続部が股関節です。正しく機能することで正しい姿勢を保ちスムーズに下半身の動きを行ってくれます。構造や働きを知って効果的に股関節を柔らかくしましょう。

股関節とは骨盤と太ももの骨の接合部

股関節は脚のつけ根と言える関節で、太ももの骨と骨盤が接している部分です。

股関節とは骨盤と太ももの骨の接合部

股関節は、立つ・座る・歩くなど日常の動きや姿勢保持に大きく関与します。

逆に言えば、股関節が硬くなると日常生活の動きや姿勢に影響があります。そのため、股関節を柔らかく保つのは健康に過ごすために大切なのです。

股関節ってどうして硬くなるの?主な5つの原因

股関節はどうして硬くなってしまうのでしょうか? ここでは、日常生活などで硬くなってしまう5つの原因を解説します。

骨盤のズレ

ストレッチやエクササイズを行っても、股関節が柔らかくならない理由の一つに、「骨盤の位置」が大きく関わっています。

股関節は、骨盤と太ももの骨で形成されています。

骨盤が正常な位置からずれると、股関節に関わる筋肉や靱帯といった組織にも影響が出てしまうのです。

普段から反り腰などの姿勢になっていると、腰の筋肉が緊張状態となり骨盤が前傾になります。骨盤が前方に倒れると、太もも裏の筋肉が引っ張られた状態になるため、スムーズに筋肉は伸縮しにくくなります。

一方、骨盤が適切な位置にあると、太もも裏の筋肉を伸ばせるようになるため、股関節を柔らかくすることができます。

下の図のように、開脚した時に膝の裏の筋肉が突っ張るのは、骨盤の位置が正しくないためにうまく筋肉を伸ばせなくなっているのが原因です。

骨盤のズレが原因で股関節が柔らかくなりにくい

運動不足

筋肉は、動かすとほぐれ、動かさないと硬くなる性質があります。

運動習慣があると定期的に筋肉が伸び縮みされるため、筋肉が硬くなってもすぐにリセットされて柔らかくなります。 しかし、日常生活の中だけでは十分に筋肉は伸縮できません。 股関節の筋肉も例外ではなく、運動習慣がない場合は徐々に硬くなってしまいます。

筋力不足

関節は筋肉が力を発揮して動かされます。

例えば、もも上げをする場合、股関節にある「腸腰筋」という筋肉が働きますが、筋力が足りないと脚を十分に高く上げることができず、狭い範囲でしか動かすことができません。

「関節の動きが悪い。硬くなったかも……」と感じてストレッチを始めたとしても、筋力不足で関節が硬くなっていると、あまり効果を感じられないことも。筋力が足りない部分を重点的に筋トレをするとよいでしょう。

長時間、同じ姿勢でいる

長時間、同じ姿勢でいる

同じところにずっと負荷がかかると、筋肉は疲れて硬くなります。長時間のデスクワークを休みなく続けると、体重はお尻と太ももの裏にかかり続けて圧迫され、筋肉が伸び縮みせずに固定されてしまいます。

結果として、股関節に負担がかかり続け筋肉は疲労し、筋肉が硬くなってしまうのです。

病変

ケガや病気などで、骨盤・太ももの骨などの組織が変形すると、股関節は硬くなります。

例えば、変形性股関節症は骨盤と太ももの骨の間にある軟骨がすり減ったことによって、炎症や痛みが生じて動かせなくなり、股関節が硬くなる病気です。 病変の場合は医師の診察と治療が必要です。

股関節周辺の動きが悪かったり、痛みによって日常生活に明らかに支障をきたしたりしている場合など、異変を感じた場合は速やかに受診しに行ったほうがよいかもしれません。

股関節を柔らかくするメリット

股関節は背骨の並びや下半身の動きに大きく関わっています。柔らかくすると姿勢改善や体力が向上したり、腰・膝痛の予防につながったりするなど、体にとって様々ないい影響が期待できます。

股関節を柔らかくするとどんなメリットがあるのでしょうか。

姿勢の改善

股関節が通常の位置からずれると背骨や膝関節に負荷がかかり、さらには骨の並びにも悪影響を与え全身の姿勢を悪くするのです。 股関節の筋肉が硬くなると、骨盤・太ももの骨を引っ張り、正常な位置を保てなくなります。

股関節の筋肉が柔らかくなれば、骨盤と太ももの位置を正常に保つことができるので姿勢改善につなげられるのです。

体力の向上

股関節は立つ・座る・歩く・階段を上るといった、日常生活の様々な場面で大切な役割を果たしています。

股関節を柔らかくしてスムーズに動かせるようになると、股関節の可動域も広がるので、運動しても疲れにくい体になるといえるのです。

腰・膝痛の予防に

腰・膝痛の予防になる

腰と膝は、股関節と隣り合う関節のため、股関節が硬くなり機能低下が低下すると負担が増加し痛みが発生するかもしれません。

股関節の筋肉が硬くなり骨盤の過剰な前傾姿勢が起こると、同時に背骨も反り返って腰痛になることがあります。

また、股関節が硬くなって可動域が狭くなると、その分を膝でカバーするため膝痛に繋がる可能性があります。そのため、股関節の柔軟性と機能を保つことは腰・膝痛の予防になるのです。

むくみの改善

むくみは体内に余計な水分が溜まった結果として起こります。特にふくらはぎや足は重力によって下へと水分が移動するため目立って表れます。

むくみを改善するためには、血流を良くして局所に水分が溜まらないようにすることが効果的です。

股関節には様々な大きな筋肉が関わっています。動かすことで多くの血液が流れ、結果として全身の血液が流れてむくみの改善につながるのです。

自宅で簡単に!股関節を柔らかくする運動7選

股関節を柔らかくするためには、股関節回りの筋肉や体幹を鍛えるエクササイズを一緒に行うと効果的です。自宅で簡単にできる7つのおすすめの運動で、気持ちよく体をほぐしましょう!

大殿筋は、お尻の最も外側にあり骨盤全体を覆っている大きな筋肉です。骨盤を正しい位置に保ったり、脚を後ろに動かしたりする役割があります。

大きな筋肉が硬くなると色々な場面で悪影響が出やすい部位なので、しっかりとケアしておきましょう。










ハムストリングスは骨盤下部からももの裏を経由してすねの骨上部までくっついている筋肉です。骨盤を正しい位置に保ったり脚を後ろに動かしたりする役割があります。








チェアヒップリフトは腹横筋・腹直筋・ハムストリングスの3つの筋肉へ同時に刺激させるエクササイズです。3つの筋肉を同時に働かせ、骨盤を適切な位置に導き股関節が動きやすくなる効果が期待できます。












腸腰筋は、腰部の背骨・骨盤上部から太ももの骨の頭にかけてくっついていて、背骨を反らせたり骨盤を前側に倒したり、太ももを持ち上げる機能があります。硬くなると腰を反らせて姿勢になりやすくなり、腰痛につながる原因にも。









大腿直筋は骨盤上部前方から太ももの骨を通って、すねの骨の上部にくっついていて、骨盤を前側に倒したり太ももを持ち上げたりする筋肉です。硬くなると、大きな筋肉であるため足を後ろに振れないようになったり反り腰になりやすくなります。

大腿直筋ストレッチ









骨盤の中央下部から太ももの骨内側にかけてくっついている内転筋は、脚を内側に閉じる筋肉です。硬くなると太ももが外側に開かなくなり開脚することが難しくなります。

内転筋ストレッチ







呼吸エクササイズは肋骨から骨盤までつながっている腹横筋・内腹斜筋を活性化させるエクササイズです。

腹横筋・内腹斜筋は骨盤・背骨・肋骨を正しい位置に保ったり、息を吐く役割があります。このエクササイズを続けると、骨盤などを正しい位置に保てるようになり、股関節の可動域も広がりやすくなります。








ストレッチの効果を高めるコツと注意点

ストレッチの効果を高めるコツと注意点

効果的にストレッチを行うには息をしっかりと吐いて筋肉をリラックスさせると、より筋肉をゆるめられるようになります。

一方で、頑張って筋肉を強く伸ばしすぎるとケガをする可能性があるので、ゆっくりと気持ちのいい範囲で伸ばすと安全で効果的にストレッチができます。

息を大きく吐くとより効果的なワケ

筋肉の硬さと呼吸は自律神経が関係しています。交感神経は、呼吸が浅くなり体を興奮させ筋肉は硬くなりやすくなります。一方で息を吐くと副交感神が高まってリラックス状態になり筋肉もゆるみやすくなります。

ですから、ストレッチをする時はしっかりと息を吐きながら行うとより効果が上がりやすくなるので試してみてください。

伸ばしすぎに注意

ストレッチは強く伸ばすほど効果が高いわけではありません。気持ちいいと感じるまで伸ばせば効果は表われます。

ストレッチを安全に効果的に行うためには、痛みを感じるほど伸ばさず、心地よい程度におさめましょう。

股関節が柔らかくなるにはおよそ4週間

ストレッチ直後は筋肉が伸びて柔らかくなりますが、すぐに効果は消えてしまいます。伸ばされて柔らかくなった状態が定着するまでには、一定期間の継続が必要です。

週2回程度のストレッチを3週間程度続けると、関節の動く範囲が増えてきて股関節が柔らかくなったと感じられるでしょう。



股関節の柔軟性をキープするには?

股関節の柔軟性をキープするには?

ストレッチの効果を上げるためには日常生活の過ごし方が大切です。しっかりと睡眠をとったり、定期的に立ち座りを行ったりすると、柔軟性が低くなりにくいようです。

十分な睡眠をとる

良い睡眠は、副交感神経の活動を促し、日中でも適度なリラックス状態にしてくれます。けれど、睡眠不足に陥ると、交感神経のほうが高まってしまうため、体が興奮しやすくなって筋肉が硬くなりやすくなります。

睡眠と股関節の柔軟性は一見関係ないようですが、密接に関係していると言えそうです。

定期的に立ち座りを行う

同じ姿勢で長時間いると、股関節は硬くなってしまいます。

でもつい時間を忘れてしまう……という場合は、タイマーをかけるのがおすすめです。一定の時間に鳴るようタイマーをセットして、そのたびに立ち上がったり座ったり、ストレッチをするなど1〜5分程度体を動かすようにしましょう。

タイマーをかけるとそれが目安になって体を動かすきっかけになりますから、休憩がてら実践してみてください。

スキマ時間にできる簡単ストレッチで柔らかさをキープしましょう!

股関節を柔らかくすることは、姿勢が美しくなり体力が上がるなど、体全体へ良い影響を与えてくれます。

7つのストレッチ方法を試して、ぜひその効果を実感してみてください。ストレッチの際のコツは、股関節を大きく広い範囲で動かすよう意識するとより効果的です。

また、ストレッチ以外にも普段から意識して大股で歩いたり、階段を一段飛ばしで上ったりしても十分に股関節を動かせますよ。日々の生活で意識して動かして、柔らかく保ちましょう。

監修者:藤本 千晶







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