冬でもキレイな手元で
運動しているのに全然痩せられない……。
食べ過ぎると体重が増えて戻らなくなった……。
歳をとるにつれて脂肪が気になってきた……。
このような悩みを抱えた女性は多いのではないでしょうか。
ダイエット効果を高めるためには、基礎代謝を上げることが重要です。 なぜなら、代謝が上がることでエネルギー消費量が増え、わずかな運動量でも脂肪が燃焼しやすくなるためです。
そもそも基礎代謝とは、体温を保ち、内臓を動かして生命を維持するために必要な最小限のエネルギーのことです。基礎代謝によって、運動をしていない状態でも体内のエネルギーが消費されます。
効率的に基礎代謝を上げるには、
①筋肉量を増やす
②体温を上げる
③血流をよくする
ことがポイントです。
本記事では、各ポイントの解説とそれらの条件を満たす食べ物・レシピを紹介します。
基礎代謝を上げるポイント①:筋肉量を増やす
筋肉は、私たちの体を支えると同時に、体温をつくり出す働きを担っていて、基礎代謝の中でも一番多くエネルギーを要する器官の1つです。
筋肉量が減ると代謝が落ちるだけでなく、体温が維持できなくなるため、体の熱を逃がさないように筋肉が減った分を脂肪で埋めようとします。
これが過剰に進むと「肥満」になります。
筋肉量を増やすためには、たんぱく質を含んだ食べ物が適しています。 なぜなら、タンパク質が体内で分解されることでできる「アミノ酸」が筋肉の保持や増量に重要な役割を果たすためです。
筋肉量を維持するには一般的な成人で体重1㎏あたり0.8ℊ、65歳以上は1.0ℊのタンパク質が必要とされています。
単純計算すると、体重55kgの人は1日あたり44ℊ、65歳以上は55gのたんぱく質が必要です。普段の食事内容を見直し、たんぱく質が足りていない場合は必要な食材をプラスしてはいかがでしょうか。
たんぱく質摂取におすすめの食べ物
たんぱく質が豊富な食べ物として、肉類・魚介類・卵類・豆類が挙げられます。
また、たんぱく質が体内で分解されることでできる「アミノ酸」の中でも、筋肉作りのためには特に「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」という3種類の必須アミノ酸を摂取するのが良いとされています。これらが豊富な食べ物は以下の通りです。
・ 鶏もも肉
・ 牛肉
・ 鶏卵
・ マグロの赤身
・ カツオ
たんぱく質を摂取できるレシピ――「鶏胸肉のピカタ」
たんぱく質を豊富に含んだ鶏胸肉と卵を使ったピカタのレシピです。カロリー控えめなのに食べ応えがあるので、ダイエット中でも満足感のある食事を楽しみたい時にいかがでしょうか。
・鶏胸肉…300g
・卵…1個
・小麦粉…大さじ1
・サラダ油…大さじ1
・塩胡椒…適量
ステップ1
鶏胸肉を一口大の削ぎ切りにして、包丁の背で軽く叩いた後に塩胡椒で下味をつけます。
ステップ2
小麦粉をまぶしてから溶き卵をつけ、油を引いたフライパンで片面を焼いてください。
ステップ3
片面に焼き色がついたタイミングでひっくり返し、蓋をします。弱火に落として中まで火が通ったら完成です。
基礎代謝を上げるポイント②:体温を上げる
体温が1℃上がるごとに代謝量は13%増えると言われていて、体温が高い人のほうが基礎代謝が高くなります。
体温を上げるには血流をよくすることが大切です。血流を改善して普段の食事に活用しましょう。
体温を上げるおすすめの食べ物
・ カボチャ
・ ニンジン
・ 生姜
・ ニンニク
体温を上げるレシピ――「玉ねぎと生姜のスープ」
体温の上昇を期待できる玉ねぎと生姜を使ったスープのレシピです。基礎代謝を上げるだけでなく、冷え性対策にも役立ちます。
・玉ねぎ…大1個
・生姜…15〜20g
・コンソメキューブ…3個
・水…1,200cc
・醤油…小さじ1〜2
・サラダ油…少々
・パセリ(あれば)…少々
ステップ1
玉ねぎは半分に切った後に薄くスライスし、生姜は千切りにします。
ステップ2
鍋にサラダ油を入れ、玉ねぎと生姜を中火で炒めてください。
ステップ3
玉ねぎが茶色っぽくなり、しんなりとしたら水とコンソメキューブを加えて強火に落とします。
ステップ4
スープが沸騰したら弱めの中火にし、アクを取りながら15分ほど煮込みましょう。醤油で味を整え、パセリを散らしたら完成です。
基礎代謝を上げるポイント③:腸内環境を整える
腸内環境もエネルギー代謝に影響を与えていることが明らかになってきています。
腸内の善玉菌によって分解された食物繊維は短鎖脂肪酸(※)となり、交感神経を刺激することで代謝を促す効果が期待できます。
また、腸内環境が整っていれば栄養を吸収しやすくなり血液量が増加します。そうすると血行が良くなって体温の上昇も期待できるので、ダイエット効果に繋げられる可能性があります。
腸内環境を整える、おすすめの食べ物
腸内環境を整えるには、乳酸菌や食物繊維を積極的に食べると良いでしょう。乳酸菌はヨーグルトや納豆、漬物などに含まれています。乳酸菌のエサとなるオリゴ糖も一緒に摂るとさらによいと考えられています。
腸内環境を整えるレシピ――「納豆キムチ丼」
善玉菌を含む納豆とキムチを使ったお手軽レシピです。 納豆にはたんぱく質も含まれていますので、筋肉を作るのにも役立つ食材でもあります。
・白菜キムチ…80g
・アボカド…1/2個
・納豆…1パック(45g)
・ごま油…大さじ1/2
ステップ1
アボカドは縦方向に切り込みを一周入れ、両手でひねって2分割にします。
ステップ2
アボカドの種を取り除いたら皮をむいて、1cm角に切ってください。
ステップ3
粗く刻んだキムチ、アボカド、納豆、納豆付属のたれ、ごま油をよく混ぜたら完成です。
まとめ:基礎代謝を高めて理想的な身体を手に入れよう
今回紹介した食事のポイント以外にも、白湯や常温のお水を飲んだり、しっかりと噛んで食べたりといったことも意識することで、さらに効率よく基礎代謝を上げることにも繋がります。
「脂肪が気になるようになってきた」「体重が増えて戻らない」といった悩みがある方は、筋トレや有酸素運動・ストレッチなどの運動の習慣化とあわせて、食事の見直しをしてみてはいかがでしょうか。
くれぐれも無理のない範囲で、ぜひ試してみてくださいね。
三樹 彩夏(みき あやか)さん
管理栄養士
北海道在住の管理栄養士。東京農業大学栄養科学科を卒業後、内科のクリニックを経験し2021年フリーランスに転身。
「健康的な食事が普通な社会」を目指し、病気にならないための栄養学を伝えている。
現在は執筆活動の他、栄養指導など1,000人以上のダイエットをサポートしている。
■ブログ
https://mapro.work/profile/
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