冬でもキレイな手元で
<目次>
あなたのお口のニオイ、大丈夫?
人の印象を左右する要因のひとつ「口臭」は、自分のものも、他人のものも気になるものですよね。
ビジネスの場においても、大事なプレゼンやミーティングなど、今や口臭ケアは大切な身だしなみのひとつ。爽やかな息を保つためにも、しっかりとケアしましょう。
今回は口臭の原因と、自分で簡単にできる口臭ケアを紹介します。
多くの人が関心を持っている口臭問題
歯科タウンが実施したアンケートによると、他人の口臭について「特に気にしていない」と回答したのは約10%と少なく、約90%は他人の口臭が気になっているという結果になりました。
さらに、マスクを着用する機会が増えたことで、自分の口臭が気になるようになった人が増えたと推測されます。
また「マスク習慣化以前から、口臭は自他共に気になる」と回答した人も約25%にのぼっており、マスクが習慣化する前から、自分や他人の口臭問題には多くの人が関心を持っていたようですね。
調査方法:歯科タウンから歯科医院予約をしたユーザーへアンケート
有効回答:212サンプル
対象地域:全国
調査対象:歯科医院を探している患者さん(男女)
知ってる?口臭の原因
多くの人が気にする口臭は、会話や呼吸時に口から出る不快なニオイのこと。主な原因としてはどのようなことがあるでしょうか。
生理的口臭は起床時や、緊張している時、空腹時など、唾液の分泌量が減っている時に生じる口臭で、誰にでもみられるものです。唾液が減ると、口の中に汚れがたまり、細菌がその汚れを分解して増殖します。
つまり、食べかすや口の中のはがれた粘膜などに含まれる「たんぱく質」を、舌苔(ぜったい)*や唾液中などの細菌が分解することで口臭は発生するのです。口臭の原因となる細菌やたんぱく質を多く含む舌苔の量が増加すると、口臭が強くなることがあります。
何らかの病気が原因で起こる口臭で、代表的なものとしては歯周病や進行したむし歯などがあります。糖尿病や消化器系の病気など、まれに口や喉以外の病気が原因の場合もみられますが、多くは口の中の病気によるものです。
ニンニクやニラ、ネギなどニオイの強い食品や、飲酒や喫煙などの嗜好品によって発生する口臭のことです。多くは時間の経過とともに弱まっていきます。
口臭検査を行っても口臭が認められず、本人だけがあると思い込んでいる口臭のこと。「自臭症」とも呼ばれます。
自分でできる口臭ケア
自分でできる口臭ケア方法を紹介します。お口のニオイが気になる人は、ぜひやってみてくださいね。
●歯を磨く
口臭ケアの基本は毎日の歯磨きです。歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを使用して丁寧な歯間清掃を心がけましょう。
●舌苔を除去する
うがいや歯磨きだけでは取り除けない舌苔は、舌磨きで除去しましょう。鏡を見ながら専用の舌ブラシを、舌の奥に当てます。そこから手前に軽い力で動かします。
ブラシは一方向(奥から手前)に動かすようにしてください。あまり強い力で行うと、味を感じとる器官の味蕾(みらい)を傷つけてしまう恐れがあるため注意しましょう。回数は、1日1回で十分です。
●口内の乾燥を防ぐ
唾液の量が減ると口の潤いを保てなくなり、口の乾きやネバつき、口臭など、ドライマウスの症状を引き起こす原因になります。口の乾きを感じたらこまめに水分補給し、口の中のうるおいをキープするようにしましょう。
「口臭予防」に大切なのは“唾液”がポイント!
唾液が減少して口の中が乾燥すると細菌が増え、むし歯や歯周病、口臭などの原因になることも。口の中の汚れを洗い流すために大切な役割を果たしているのが唾液。唾液を増やすために今日から始められる方法を実践して、口臭を予防していきましょう。
●よく噛んで食べる
唾液は、噛むという刺激が脳に伝わることで分泌されます。よく噛んで食べる習慣をつけましょう。ガムを噛むのもおすすめです。
●舌を動かす体操を行う
舌の先で上下の歯茎をなぞるように行います。右回りで10回、左回りで10回。これを1セット1日3回程度行いましょう。
●唾液腺マッサージをする
耳下腺(じかせん)・顎下腺(がっかせん)・舌下腺(ぜっかせん)と呼ばれる唾液腺があり、これらを刺激することにより唾液が分泌されやすくなります。
正しい口臭ケアで清潔な口腔環境を!
口臭ケアは、周りに不快感を与えないというエチケット的な意味合いだけでなく、人とのコミュニケーションを円滑にするという観点でも、とても大切なことです。正しい口臭ケアで清潔な口腔環境を保ちましょう!
小林 実
こばやし歯科クリニック 院長
日本臨床歯科学会 指導医
1994年大阪歯科大学卒業。同年歯科医師国家試験合格。
11年間の勤務経験を積み、2005年大阪市北区でこばやし歯科クリニック開設。
研修活動にて後輩育成に尽力を尽くしながら、人生100年時代、健康寿命を延ばすためいかにお口の健康を保つかを常に考えながら臨床に取り組む。
こばやし歯科クリニック
https://k-d-c.jp/
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