手磨き歯ブラシでは、歯と歯グキの溝を狙って、ナナメ45度に当てて磨くのが効果的。ブラシが歯グキを包み込む「角度」にこだわり、歯周病菌をしっかり落としましょう。
冬でもキレイな手元で
虫歯の原因となる「歯垢」。放っておくと虫歯だけでなく、他の病気の原因にもなるのです。そこで、“歯垢除去のプロ”である歯科医・落合正英先生に、歯垢の危険性や効果的な除去方法を教えていただきました!
「歯垢」のことを単なる”歯につまったヨゴレ“くらいに思っていませんか? 歯垢とは、単なるヨゴレではなく、歯の表面に付着した「菌のかたまり」を指します。口の中に棲む菌たちにとって、歯の周辺に残った食べカスは最高のエサ。放っておくと増殖し、食べカスと混ざり合ったものが「歯垢」になるのです。
「歯垢」を気にせず放っておくと、様々な病気を引き起こす危険性が。では実際に、どんな事態を招くのか見てみましょう。
口の中には様々な種類の微生物が棲んでいます。歯垢の中で増殖した菌のうち、虫歯の原因となる菌が歯の表面に付着して酸を出し、歯が溶けることで虫歯になるのです。歯垢を防げば、虫歯も防げるのです。
口臭の原因は、食道や胃から上ってくるニオイによるものが約20%、残りが口内で発生するニオイです。口の中のニオイの原因は、舌に棲む細菌が出すガスと言われています。気になる人は舌専用ブラシでケアしましょう。
歯垢に潜む菌のうち、歯周病の原因になる菌が歯グキの隙間に入り込んで増殖。骨や歯グキに病変を引き起こすのが「歯周病」です。放っておくと骨と歯グキが下に落ちていき、一度歯グキが落ちると元に戻すことは困難です。
歯周病は日本人の国民病で、成人の80%がなんらかの歯周病を持つと言われています。また歯グキから菌が血液中に入ることで体内を巡り、結果的に「糖尿病」や「心筋梗塞」をも引き起こすことがあるのです。
放っておくと怖い「歯垢」。どうやったらキレイに落とせるのでしょうか? 歯垢除去に効果的なブラッシング方法を教えていただきました!
歯垢除去に最適なブラッシング圧は約100g。力を入れ過ぎると歯の表面を傷つけて変色の原因になったり、歯グキを痛める原因にも。歯ブラシも柔らか目がオススメです。
歯の一本一本をイメージしながら小刻みにブラシを動かすのが効果的。できれば歯間ブラシも使って、歯に詰まった食べカスを毎回しっかり落としてください。
しっかり磨いたと思っていても、意外と磨き残しがあるものです。自分が磨き残しがちな場所を把握して、重点的に磨くようにましょう!
毎日のケアを心がけると口元に自信が持てる
2002年神奈川歯科大学附属病院入局、2003年神奈川県内医療法人にて勤務、2006年都内診療所にて副院長として勤務後、2011年に東京西小山に「おちあい歯科クリニック」を開院。日本顎咬合学会咬み合わせ認定医、小児マウスピース矯正キッズライン認定医。日本歯科医師会、日本口腔インプラント学会などに所属。
https://www.ochiai-dental.com
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手磨き歯ブラシではなかなか難しい「歯垢除去」。でも、オーラルBを使えば、誰でもラクに歯垢が落とせます。